目元の若返りに最適なヒアルロン酸の効果とは
ヒアルロン酸が持つ目元への改善効果
目元の印象を改善したいときに注入する部位は、こめかみ、上まぶた、下まぶた、頬骨が中心です。
こめかみの中でもMDコードというヒアルロン酸の注入部位のT1、T2という部分に硬めのヒアルロン酸を入れると上まぶたを上外側に引っ張り、たるみを改善する効果があります。
上まぶたは凹みを改善するときに注入します。凹つきやすいのでボルベラ以上に柔らかい製剤を使います。目を開けたときに凹みが強くても、目を閉じると凹みは少なくなりますよね。どの状態に合わせて注入量を決めるか、担当医と話し合って決める必要があります。
下まぶたに入れると、直接的にクマが浅くなります。私はマイクロアリポットと言って、細かく注入する方法を使っています。頬に刺入点を作り、そこからカニューレを進めて目の下の眼窩の下縁に入れています。
クマを改善するとき、クマの部分だけを膨らますと、影が下がってくるだけで終わることがあります。
頬骨がへこんでいる方は、頬の部分から持ち上げると、自然で綺麗なデザインになります。
目の下のクマの原因とヒアルロン酸治療の必要性
クマの原因はいくつかあり、眼窩脂肪が出てきているタイプ、目の下がへこんでいるタイプ、目の下の皮膚が薄くて奥にある筋肉が透けて暗く見えるタイプなどです。
ヒアルロン酸は凹みを埋めるのが得意なので、目の下がへこんでいるタイプにはもってこいです。
眼窩脂肪が出ているタイプの方の中で、笑うとクマが悪化するタイプはヒアルロン酸で改善するのは難しいです。
笑うとクマが目立たなくなるタイプの方はヒアルロン酸である程度改善できます。
目尻側に多く入れて引っ張り上げつつ、影を埋めると、完全にとまではいかずとも、ある程度改善します。
目の下の皮膚が薄いタイプの方は、ヒアルロン酸を入れすぎると「チンダル現象」といってヒアルロン酸が青白く透けて見える現象が起きやすいので、入れすぎには要注意です。
このタイプは皮膚の厚みのある部分に注入して厚みを出すことで、改善します。
注入によるたるみ改善とその効果
目の周りの骨(眼窩骨)は加齢とともに委縮し、目の骨の空間は広がっていきます。
この骨を補うように注入すると、自然に若返ることができます。
特に目の下のたるみを改善するときに最も効果的なのは、目尻側への注入です。
MDコードではTt2になります。
ここに0.2から0.25㏄程度注入し、外側に引っ張り上げてたるみを改善します。
ヒアルロン酸注入の施術方法と流れ
施術の前に知っておくべきポイント
まず、ご自身のクマがヒアルロン酸注入により改善するタイプなのかを把握することが大切です。
笑ってクマが悪化するタイプ→限界をご理解ください。
また、皮膚が薄い部分なので、ヒアルロン酸が透けて見える「チンダル現象」が起こりやすいです。
「チンダル現象」を防ぐためにも注入量に限界があることを知っていてください。
ここまでのことが理解できれば、ヒアルロン酸は手軽にできるおすすめ治療です。
クリニック選びの重要性とアクセス
クマの治療は「外科的治療」と「注入治療」があり、それぞれのクリニックで得意不得意があります。
両方の治療のメリットとデメリットを平等に理解し判断するには、恐らく複数のクリニックに足を運ぶ必要があるでしょう。
当院では、ヒアルロン酸の治療を得意としています。
カウンセリングは無料なので、ヒアルロン酸注入についてぜひ聞きにきてください。
外科的治療については教科書的な知識しかないので、参考程度にしてください。
注射の痛みと麻酔の選択肢
ヒアルロン酸自体の麻酔が入っているので、痛みはあまり強くありません。
ただ、目の周りを触られるのは不快感があります。
不安な方は笑気麻酔をつけると良いです。
ヒアルロン酸による目の下のクマ改善の症例集
実際の症例写真とその結果
ビフォア
アフター
凹みタイプのクマをヒアルロン酸で改善しました。ボルベラ1本を目の下に入れ、ボリューマ1本をそのさらに下に入れました。
失敗画像から学ぶ安全な施術
「解剖から学ぶヒアルロン酸注入療法」(古山登隆先生著)からとったチンダル現象の写真です。
目の下にヒアルロン酸を入れすぎると、この写真の方のように目の下が青白くなり、ヒアルロン酸が透けてみえるようになります。
目の下の皮膚は薄いため、このような現象が起きやすいです。
チンダル現象を防ぐには、注入する層と量を正確に判断する必要があります。
担当医とよく相談をして、入れすぎないようにしてください。
ヒアルロン酸の種類とその特徴
主なヒアルロン酸製剤の比較
こめかみと頬については、高さとボリュームを出しやすいボリューマを使うことが多いです。
ジュビダームの製剤が使えない方には、RHA4をおすすめすることがあります。
目の上には、ボルベラかボライトです。
とても柔らかいものでないと、ボコボコしてしまうからです。
目の下には、ボルベラかRHA1を使います。
これまで数年にわたってボルベラやRHA1を1㏄使って目の下を治療してきましたが、チンダル現象を起こすことなく、ボコつくことなく、綺麗に仕上がるので気に入っています。
注入部位による効果の違い
目の下に注入するとき、目頭側、真ん中、目尻側にそれぞれどれくらい注入するかを考えます。
基本的な注入方法は、目頭側に0.1㏄程度、真ん中に0.2㏄程度、目尻側に0.2㏄程度で、左右両側に計1㏄使う方法だと思います。
目尻側に入れて目の下の皮膚を少し引っ張り上げてたるみを改善し、目の下に入れて皮膚の高さを出す、目頭は控えめにが目安です。
これで大抵の症例は不自然になることなく改善できます。
ただ、マイクロアリポットの方法を使うと、もっと細かく注入量を調節できます。
ほとんどは骨膜状(深い層)に注入しますが、最後に少しだけ皮下に入れると、とても綺麗に仕上がります。
専門医が選ぶおすすめの製剤
ヒアルロン酸を専門にしている私のおすすめはジュビダームのバイクロスシリーズです。
バイクロスシリーズの良さは、注入直後の仕上がりが完成形に近いことです。
ヒアルロン酸の種類によっては、注入後に水分を吸収して膨らむことがあります。
バイクロスシリーズはその膨らみが少ないので、注入後数時間経ってボコボコすることがあまりありません。
ヒアルロン酸注入の値段と料金
施術あたりの価格の相場
カウンセリングをして直接ご状態を拝見し、ヒアルロン酸の種類と本数を決めないと正確にお話するのは難しいですが、
RHA1を1㏄の45,000円が最安、ボリューマ3㏄とボルベラ2㏄の300,000円が最高になると思います。
目安はボリューマ1㏄とボルベラ1㏄の120,000円くらいでしょうか。
久野賀子