顎のボトックス施術の基本
ボトックスとは何か?
ボトックスは、ボツリヌストキシンという物質を筋肉に注射し、筋肉の動きを和らげる働きを利用してしわを改善します。
顎ボトックスで狙うのはオトガイ筋です。
オトガイ筋は顎の梅干し皺を作る筋肉で、この筋肉を抑えることで、梅干し皺ができなくなり、顎を後方に引っ張る動きが減少します。
顎にボトックスを打つ理由
下顎は加齢とともに委縮し、後退していきます。
顎が委縮すると、オトガイ筋は「過緊張」といって、ずっと収縮し続けてしまいます。
その結果、梅干し皺が作られ続け、不機嫌な印象や疲れた印象をつくりだします。
顎にボトックスを注入すると、この動きが和らぎ、顎が緩んだ状態になります。
顎ボトックスの具体的な効果
梅干し皺ができなくなります。
また、顎が少し伸びるような変化があり、丸顔が解消されます。
横から見ると、Eラインが整います。
顎のヒアルロン酸と同時に行うと、ヒアルロン酸の形や持ちを維持する効果があります。
顎ボトックスのメリットとデメリット
顎ボトックスのメリット
手軽に印象を改善することができることです。
アジア人は顎が小さい方が多く、オトガイ筋も過緊張ぎみの方が多いです。
顎にボトックスを打って、バランスと整えると、美しく変化します。
デメリット・リスクについて
打つ位置が外側にずれると、下唇下制筋に効いて口が歪んでしまいます。
また、上にずれると、口輪筋に効いて口が閉じられなくなります。
正しい位置に打つ必要があります。
併用治療の可能性
顎のヒアルロン酸との相性が良いです。
顎のボトックスはオトガイ筋の動きを抑え、筋肉の動きでヒアルロン酸が移動したり、早く吸収されたりしてしまうのを防ぎます。
顎のヒアルロン酸は、顎の形を作り出し、ボトックスだけでは作り出せない輪郭を形成できます。
また、ヒアルロン酸をオトガイ筋の上に打つと、筋肉の動きをやわらげてボトックスの働きを補うこともできます。
顎ボトックス施術の流れ
予約から施術までのタイムライン
WEBでご予約いただき、問診票もあらかじめ書いていただきます。
ご来院いただいたら、カウンセリングをして、何単位のボトックスを注入するか決めます。
同意書、支払いを行い、冷やして施術を行います。
注入は10秒ほどで終了します。
施術前のカウンセリングポイント
筋肉の量や動きに応じて、何単位のボトックスを打つか決めます。
筋肉の動きを担当医に見せて決めてください。
注射にかかる時間と痛みの程度
かかる時間は10秒ほどで、4回から6回チクっとします。
顎にボトックスを打ち続けるとどうなる?
長期的な効果と注意点
オトガイ筋の過緊張が防げる上、下顎が後退するスピードも抑えることができます。
ボトックスは3か月しか効果が続かないので、ぜひ3か月おきに注入してください。
施術の頻度と適切な間隔
3か月に1回定期的に注射すると良いです。
内出血や腫れのリスク
ごく稀ですが、内出血や腫れが出ることがあります。
顎ボトックスの副作用とは?
一般的な副作用の説明
正確にオトガイ筋に注入できていれば、副作用はほとんどありません。
稀な副作用について
打つ位置が外側にずれると、下唇下制筋に効いて口が歪んでしまいます。
また、上にずれると、口輪筋に効いて口が閉じられなくなります。
失敗例とその対処法
上記のように異なる筋肉に効いてしまうと「失敗」です。
3か月間ボトックスの効果が無くなるまで待つしかありません。
久野賀子