ヒアルロン酸の種類と用途の違いを理解するためのガイド

ヒアルロン酸の基本知識

ヒアルロン酸とは何か

ヒアルロン酸は、人工の注入物で、ボリュームを補います。
透明なお餅のような物質で、人体に馴染みが良いので安心して使用できます。
時間が経つと溶けて無くなるので、再度注入する必要があります。

ヒアルロン酸の成分と特徴

ヒアルロン酸製剤の中には、ヒアルロン酸と架橋剤が入っています。
ざっくりとですが、架橋剤の濃度により、ヒアルロン酸の硬さが変わります。
架橋剤の濃度が薄いほどサラサラして柔らかく、濃いほどもっちりと硬いイメージです。
また、薄いものほど早く吸収されて無くなり、濃いものほど長持ちします。

ヒアルロン酸の歴史と発展

1930年頃に、カール・メイという人物が動物の目からヒアルロン酸を分離しました。
1970年頃に人口のヒアルロン酸が作られるようになり、お膝の関節の治療などに使われました。
1980年頃にヒアルロン酸が美容で用いられるようになりました。

ヒアルロン酸の種類

従来型のヒアルロン酸の特徴

高分子のヒアルロン酸が中心です。
高分子とは、分子量すなわち大きさが大きいヒアルロン酸のことです。
関節に使用したり、塗ったりするのに使われます。

低分子ヒアルロン酸の効果

分子量の小さいすなわち大きさが小さいヒアルロン酸は浸透しやすい性質があります。
高分子ヒアルロン酸を細かく砕く技術ができたことで作られるようになりました。
先述の高分子のヒアルロン酸と、この低分子ヒアルロン酸を使い分けることで、美容の様々なニーズに応えられます。

アラガンとボリューマの違い

アラガンはアラガン社というヒアルロン酸やボトックスを製造している会社です。
アメリカにあり、製造や流通をしっかり管理しており、研究も盛んなので、アラガン社の製品は安心して用いることができます。
ボリューマはアラガン社が作るヒアルロン酸製剤の一つで、ジュビダームのバイクロスシリーズで最も良く使われているものです。
馴染みが良く、ボリュームもしっかり出るので、法令線や頬など、様々な部位に適応します。

ヒアルロン酸の注入部位

ほうれい線とシワへの適用

法令線の原因はたるみと凹みです。
弛みに対しては、HIFUや糸リフトなどのたるみ治療をおこないます。
頬骨やお顔の外側にヒアルロン酸を注入することでたるみ治療を行うケースもあります。
凹みに対してはヒアルロン酸などのボリュームを補う方法を用います。

目の下の治療と効果

目の下には様々なタイプの症状があります。
弛みが強い方は切開する手術を行うか、目尻側にヒアルロン酸を注入する方法があります。
凹みが強い方はヒアルロン酸が向いています。
膨らみが強い方は、手術で膨らみを取り除くか、RFなどの熱を加える機械で引き締めます。

顔面全体へのボリュームアップ

お顔全体のボリュームロスが強い方は、コケて貧相に見えてしまいます。
ヒアルロン酸でボリュームを補うと、若々しい印象に変えることができます。

ヒアルロン酸施術の流れ

カウンセリングの重要性

カウンセリングでデザインを決め、どこの部位のどの層にどの製剤を注入するか判断します。
デザインが仕上がりを左右するので、カウンセリングは大切です。

施術にかかる時間と準備

施術時間はヒアルロン酸の量によります。
1本あたり2分から3分が目安でしょうか。

施術後のケアと注意点

ヒアルロン酸の感染リスクが叫ばれています。
直後に発覚するケースだけでなく、後々しこりとして出てくることがあります。
注入後はできるだけ清潔に扱ってください。

久野賀子