フィラーとヒアルロン酸の違いを徹底解説

フィラーとヒアルロン酸の違いとは?

フィラーとは何か?

フィラーはお顔などに注入する製剤全体のことです。
吸収されるタイプのフィラーと吸収されないタイプのフィラーがあります。
吸収されるフィラーは例えば、ヒアルロン酸やコラーゲンフィラー、PLLA、ハイドロキシアパタイトなどです。
吸収されないフィラーは、脂肪やアクアミドなどです。

ヒアルロン酸の特徴

ヒアルロン酸は人工の物質で、お顔などに注入してボリュームを出します。
様々な会社が様々な種類のヒアルロン酸を作っており、世界中でもっとも使用されているフィラーです。
安全性が高く、症例数も豊富です。
様々な硬さのものがあり、注入部位に応じて使い分けることができます。

フィラーとヒアルロン酸の主な違い

ヒアルロン酸はフィラーの一部です。

フィラーの種類と特徴

顎フィラーや鼻フィラーの効果

顎や鼻に注入するフィラーはヒアルロン酸だけでなく、ハイドロキシアパタイトが用いられることもあります。
顎や鼻に入れるフィラーは、硬さがあり、骨膜状などの深い層に注入してもしっかり立ち上がり、広がりにくいものが適しています。
ハイドロキシアパタイトの方が長持ちする傾向にありますが、安全性はヒアルロン酸ほど確立していません。
ヒアルロン酸はボラックスやピネハなどの硬いものがおすすめです。

各部位に適したフィラーの選び方

注入する部位や層に合わせてフィラーを選びます。
浅い層にはコラーゲンフィラーや柔らかいヒアルロン酸が適しています。
中間層にはPLLAや中くらいの硬さのヒアルロン酸、脂肪を用います。
深い層にはハイドロキシアパタイトや硬いヒアルロン酸を使います。

フィラーのデメリットとリスク

吸収されるフィラーは時間が経つと無くなるので、定期的に再施術が必要です。
吸収されないフィラーのうち、自分の組織でないものは、長期間身体の中にあることで反応を起こし、「異物肉芽腫」などを起こすリスクがあります。
また、しこりになるケースもあります。
ヒアルロン酸はヒアルロニダーゼという溶かす薬がありますが、それ以外のものについては、何か起きた時に物理的に取り出す手術が必要になります。

ヒアルロン酸の効果と用途

注入による肌の改善効果

ヒアルロン酸やコラーゲン、PLLAなどのフィラーは、肌質改善効果もあります。
ヒアルロン酸は水分を取っておく性質があるので、みずみずしい肌に、コラーゲンフィラーはハリのある肌に、PLLAはみずみずしくハリのある肌に導く効果があります。

ヒアルロン酸の持続期間とメンテナンス

ヒアルロン酸の種類によって持続期間は異なります。
RHA1などの持ちの短いものは半年程度、ピネハなどの持ちの長いものは3年程度持続します。
物足りなくなってきたら、メンテナンスを行ってください。

ヒアルロン酸施術の流れ

どこにどのようにヒアルロン酸を注入するか、デザインが大切です。
カウンセリング時にデザインをして、どの種類の製剤をどれくらいの量用いるのか決めましょう。
納得したら会計をして、洗顔後注入します。
注入は1本あたり2,3分程度です。

フィラーとヒアルロン酸の施術プロセス

人工的なフィラーを注入する際は、上記とほぼ同様の流れで行います。
脂肪注入の場合は、太ももなどから脂肪を取ってくる必要があるので、脂肪吸引から行います。

カウンセリングの重要性

フィラーの注入はデザインが最も大切です。
カウンセリングでデザインを決めるので、担当医とよく話し合いましょう。

施術時の痛みと麻酔の選択肢

人工物を注入する時は麻酔クリームや笑気麻酔を使います。
脂肪吸引から行う際は静脈麻酔を使うことが多いです。

施術後のダウンタイムについて

注入のダウンタイムはほとんどありません。
感染を避けるため、当日は安静にしてください。
脂肪吸引を行う場合は、圧迫が必要なので、2,3日のお休みが取れると理想的です。

フィラーとヒアルロン酸の副作用

主な副作用とその対処法

感染、アレルギー、血流障害のリスクがあります。
ヒアルロン酸の場合は溶かします。
それ以外については、対症療法が主です。

アレルギー反応の可能性

注入後腫れや痒みが出るなど、アレルギー反応が起きることがあります。
抗アレルギー薬などで対応し、ヒアルロン酸の場合は溶かすことがあります。

失敗例とその回避策

デザインを失敗すると、思った通りの仕上がりになりません。
カウンセリングをしっかり行い、担当医と意見をすり合わせましょう。

久野賀子