顔全体のたるみ解消を目指すヒアルロン酸リフト

ヒアルロン酸リフトの基礎知識

ヒアルロン酸リフトとは?

年齢とともにお顔の骨や筋肉は委縮します。
そうすると、皮膚は余って下がり、たるみに繋がります。
ヒアルロン酸を骨格の減少する部分に注入し、靭帯を補強するように注入すると、リフトアップの効果を出すことができます。
このような注入方法をヒアルロン酸リフトと呼びます。

リフトアップのメカニズム

ざっくり言うと、こめかみや頬骨、下顎など、加齢とともに骨が痩せる部分に注入します。
さらに細かく説明すると、骨が痩せることで、骨とそれ以外の部分をつなぐ靭帯がゆるみます。靭帯を強化しやすいポイントに注入することで、限られた注入量で最大限の変化を出します。

施術の流れとカウンセリングの重要性

弛みの原因は委縮だけではありません。
皮膚も伸びて下がってきます。
ヒアルロン酸でできるリフトアップは限られており、委縮を補うことが中心です。
お客様のご希望のデザインが、ヒアルロン酸だけでできるのか、もしくは他の施術を併用する必要があるので、確認しましょう。

ヒアルロン酸リフトの効果

たるみやしわへの具体的な効果

例えば頬骨の後ろの方にCK1というポイントがあります。
ここにボリューマという硬さのヒアルロン酸を片側0.3㏄程度注入すると、頬全体を上後方に引き上げることができ、法令線が浅くなるとされています。
また、CK1の下にCK4と呼ばれる部分があり、こちらにも注入することで、頬のコケも改善し、頬全体を後方にリフトアップできます。
このようなポイントはMDコードと呼ばれ、研究がされ続けています。

持続期間とその要因

ヒアルロン酸は時間が経つと溶けて無くなります。
例えばボリューマは1年半程度で無くなるので、持続期間は1年半程度と考えてください。

ヒアルロン酸リフトの種類と製剤

XCやジュビダームなどの製剤比較

アラガン社製のヒアルロン酸でよく使われるのが、ハイラクロスのシリーズとバイクロスのシリーズです。
ウルトラプラスXCなどはハイラクロスのシリーズです。
お顔へのなじみが良い上に価格がリーズナブルなので使いやすいです。
半年くらい持ちます。
バイクロスのシリーズは最新のもので、ボラックス、ボリューマ、ボリフト、ボルベラ、ボライトと、みんな「ボ」で始まります。
水分の吸収率が低いので、注入後膨らんでぼこぼこするリスクが低いです。
持ちは1年から2年程度のものが主流です。

カニューレと注射針の違い

カニューレは先が丸くなっている針です。
血管を貫きにくいので、血流障害を起こしにくく、内出血を起こしにくいです。
安全性が高い施術が出来ます。
ただ、注入できる層が基本的に皮下なので、限られます。
注射針は通常の「針」です。
狙った位置に注入でき、どの層にも注入できる良さがあります。
血管に当たる可能性はあるので、注意しながら注入します。

適切な製剤選びのポイント

硬いものは深く、柔らかいものは浅く注入するのがざっくりとしたイメージです。
厚いお布団の下に硬いボールがあっても、見た目はなめらかですが、テーブルクロスの下に硬いボールがあると、ボコボコしますし触るとわかります。
一方、厚い布団の下に柔らかいスライムを置いても変化がわかりません。
テーブルクロスのしたに置くと、自然になめらかに高さを出すことができます。
このように、硬さによって使い分ける必要があるので、担当医にご相談ください。

ヒアルロン酸リフトの料金

クリニックの料金体系

ヒアルロン酸1本当たりの料金を提示しているクリニックが多いのではないかと思います。
麻酔は笑気麻酔や麻酔クリームが別料金でつけられます。
また、クリニックによっては、カニューレ代を設定しているかもしれません。

久野賀子