ヒアルロン酸の種類と特徴
ヒアルロン酸の基本知識
ヒアルロン酸は粘土細工のようなものです。
どこにどれくらい足すと綺麗になるのかを考え、お顔を作っていきます。
デザインは自由自在で、少しの技術と少しの経験があれば、あとはセンスです。
注射と施術のメカニズム
ヒアルロン酸製剤の中にはヒアルロン酸と架橋剤が入っています。
その濃度のバランスにより、硬さや持ちが異なります。
硬いものはより深い部分に、柔らかいものは浅い部分に向いています。
厚いお布団の中に硬いボールを置くと、なめらかにボリュームがでますが、柔らかいスライムを置いても変化がわかりません。
一方、テーブルクロスの下に硬いボールを置くと凹凸が目立ちますが、スライムだとなめらかに仕上がります。
これと同様です。
持続期間と効果の比較
ヒアルロン酸と架橋剤の種類と濃度により、持続期間は異なります。
ざっくり言うと、架橋剤が多いものは硬く持続が長く、架橋剤が少ないものは柔らかく持続が短い傾向にあります。
詳しくは、専門家の領域です。
代表的なヒアルロン酸製剤
ジュビダームビスタの特長
アラガン社製の製品です。
バイクロスのシリーズとハイラクロスのシリーズが有名です。
バイクロスはボラックス、ボリューマ、ボリフト、ボルベラ、ボライトと「ボ」で始まるのが印象的で、ボラックスが最も硬く、ボライトはさらさらしています。
ハイラクロスは一世代前のシリーズで、ウルトラプラスXCなどです。
水分吸収量が多いため、注入に技術と知識が必要です。
レスチレンの効果と用途
スウェーデンのガルデルマ社の製品です。
レスチレンリドとレスチレンリフトリドの二種類があり、前者が柔らかめ、後者が硬めです。
ボリューマとボリフトの違い
ボリューマの方が若干硬く、ボリュームが出やすく、ボリフトの方が柔らかくなじみやすいです。
部位別ヒアルロン酸の選び方
ほうれい線へのおすすめ製剤
骨膜状に注入する場合はボリューマ、皮下に注入する場合はボリフトが最適だと思います。
ただ、他の製剤も使用可能です。
唇のボリュームアップ
ボルベラを最も良く使います。
「キスした時にばれたくない」方はボルベラなどの柔らかいものがおすすめです。
ばれても良いのでとにかくボリュームを出したい方は、ウルトラプラスXCなどの水分を吸収するタイプのものが良いです。
目の下や涙袋の施術
皮下や目のキワにはボルベラ、SOOFやDMFPなどの脂肪層まで注入する場合はボリューマが良いです。
ヒアルロン酸施術の流れ
カウンセリングと医師選び
担当医との仕上がりのイメージの共有がとても大切です。
写真などを使って、どうなりたいか話し合いましょう。
実際の注入手順の解説
粘土細工と同じで、必要な粘土をデザイン通りの張り付けたあと、なじませて完成させます。
消毒して注入し、外から押してなじませて終了です。
施術後のケアと注意点
ぎゅうぎゅうと押すと良くも悪くも馴染みます。
久野賀子